
遺言を書く前の準備
準備の前段階として、市販のエンディングノートなどを利用して、財産や考えについて自分なりにまとめておくのも一つの手です。
遺言が開封されるのが葬儀後である可能性を考えると、エンディングノートに葬儀に対する希望などを記しておくことなども意義があると言えます。
ただエンディングノートには法的な効力はありません。
実際の遺言には、不動産であれば登記事項証明書の通りに、預貯金は口座番号、残高まで細かく記入する必要がありますので、プラスとマイナスの財産を洗い出し、必要書類を取り寄せ財産目録を作ると役立ちます。
そうしておけば、場合によっては現段階で分けにくい財産を分割しやすく組み替えるなどの対策もできますし、誰に何をどれだけ相続させるのか、考えやすくなります。
プラスの財産とは、現金、預貯金、株、ゴルフ会員権、不動産、農地・山林、保険、車、貴金属、骨とう品、債権、損害賠償請求権、などです。
マイナスの財産とは、借金、借金の保証義務、損害賠償責任、未払金などです。
そして、法定相続人・法定相続分について把握した上で、遺留分・寄与分・特別受益について考えてみます。
相続人の特定のため、戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本を取り付け、相続人関係図を作成します。家系図を書くこともおすすめです。
遺言内容によって変わってきますが、公正証書遺言を作成するときには
遺言者本人の印鑑登録証明書、財産を相続人以外の人に遺贈する場合には,その人の住民票
不動産の登記事項証明書と,固定資産評価証明書又は固定資産税・都市計画税納税通知書中の課税明細書などが必要です。
その他場合に応じて公証人に指定された書類などが必要です。